苦手なこと、観光。

苦手なことは何かと聞かれたら観光と答えたい。

僕は旅行前に行き先の名所などの下調べはあまりしない方だと思う。そういう類の本も買わない。誰かとする観光だと色々行くのだが、どちらかというと他人の行きたいところについて行く。

だから1人での観光が好きだ。自由にできる。だけれど、どうも観光ガイドを片手にしらみつぶしに名所を回るのもなんだか観光ガイドというか、観光産業に操られている気がして乗り気になれない。じゃあ、お前どこ行くんだよ?と聞かれれば、とりあえず区域の目星をつけて歩いてみる。ただ歩くだけでも色々発見があって楽しいのだが、いざ宿に帰って自分の足跡と観光ガイドを見比べると、まあ色々な名所をスルーしているわけだ。特にそれが外観に特徴のある建物だったりすると、一体自分はどこを見ているんだという謎の自己嫌悪に陥る。でも、きっと観光ガイドを片手にそこに行っても満足はできるが、観光ガイドの指示に従っただけという気持ちは残るかもしれない。だから、同じ名所でもガイドに従って観た時と、自分の足でふらっと歩いて巡り合った時の感動は桁違いに違うのだ。

あれ、観光楽しんでいるじゃん?と書いていて思ったのだが、1人観光をすると何かしらの満たされない感はある。やはり寂しさというものはなくはないのだ。誰かに声をかけられると嬉しくなっていまう。それが同じくひとり旅の人だとなおさらだ。でも、一緒に回りましょうとはならない。そこまで距離を近づけたくはない。自分の時間にしたい。

つくづく、天邪鬼だなと思う。